リフティングマグネットを使用の際には、耐熱温度に注意を!
強い磁力を保ち続ける永久磁石というものがありますが、場合によっては永久に磁石であり続けることが出来ません
その代表的なものに高熱に曝されることがあり、磁石が磁石でなくなる温度をキュリー温度と言います。鉄は約1000℃ですが、鉄よりもはるかに高磁力であることから、リフティングマグネットに使用されているネオジム磁石は約310℃です。
キュリー温度になったとたんに、磁力がなくなるかというとそうではなく、キュリー温度に近づくにつれ徐々に磁力が減っていきます。
リフティングマグネットではネオジム磁石が使われていることが多いのですが、高温で使用することを想定していないので、耐熱においてなんらかの処置をされていないことが多いです。
そのため、耐熱処置のされていないリフティングマグネットで高温の鉄材を運んだり、溶鉱炉の横で使ったりすると、磁力が減っていきなり荷物が落ちてくると言ったことがありえます。
耐熱性を高めるためリフティングマグネットのケースを熱遮断する素材で作ったものや、磁石をネオジム磁石よりも耐熱性の高い素材の磁石を使用しているものもあります。
通常のリフティングマグネットをムリに使用すると、故障を招くだけでなく、荷物の落下などの大きな事故につながります。また、リフティングマグネット自体が高温になるため、やけどの危険性も出てきます。
当社では販売しておりませんが、高温で使うのならば、耐熱性のあるリフティングマグネットを購入するか、クレーンでの吊り下げにするしかありません。
使用環境などにも、注意して商品をお選びいただければと思います。