リフティングマグネットを使いにくい鋼材の種類
リフティングマグネットは、用途により100kg・200kg・300kg・500kg・1t・2t・3t、超大型になればそれ以上の重さの鉄鋼材を吊り上げられる物があります。
110kgのものを吊り下げたい場合、最大吊り下げ重量が100kgのリフティングマグネットを使用するのはNGなのはすぐに分かると思いますが、最大吊り下げ重量が200kgのリフティングマグネットでもダメな場合があります。
平らな板や四角い柱状の鉄鋼材ならば、リフティングマグネットの磁力が十分働くため、最大吊り下げ重量まで持ち上げられるのですが、円柱やL字鉄鋼材などではうまく磁力が働かないため、最大吊り下げ重量の1/2~1/4の重量までしか持ち上げられない場合があるのです。
そういった場合にも備えて、安全面からも重量の2倍以上の最大吊り下げ重量があるリフティングマグネットを使用することをお勧めします。
そのほかにも、最大吊り下げ重量まで使えない場合が、幾つかあります。
まず、「金属における強磁性体の割合が少ない場合」です。
たとえば、鉄とアルミの合金の場合では、鉄単体の場合と比較して、引っ付く力が弱くなります。
次に「鉄板の厚みが薄い場合」です。
同じ重さのものならば厚みがあるものほど、引っ付く力が強くなります。リフティングマグネットによって使用できる厚さに制限がありますから、この点に関しては各商品ページの「商品スペック」の箇所をご参考になさってください。
また、金属によっては防錆や傷の防止のため、皮膜処理をしてあるのですが、皮膜の成分によっては著しく磁力を弱めしまうことがあります。
このようなことを考え、選択されるリフティングマグネットの吊り上げ重量には、ある程度の余裕を持たれることをおすすめ致します。
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