かき(柿)
柿には甘柿と渋柿があります。甘いか渋いかはタンニンが口の中で溶けるかどうかできまります。溶けると渋くなりますが、幼果期はどちらも渋みが溶ける可溶性タンニンを含み、甘柿は成長過程でタンニンが不溶性に変化して口の中で溶けなくなり、渋みを感じなくなります。果物の中ではビタミンCやカロテンなどの栄養素が多く含まれるため、『柿が赤くなれば医者が青くなる』といわれています。
旬:9月~12月頃
選ぶポイント:ヘタがきれいで果実との間に隙間がない。皮にハリとツヤがあり、全体が色づいてずっしり重いもの。
保存方法:ビニール袋に入れて冷蔵庫の野菜室で保存。
種類:甘柿(富有 二郎 御所) 渋柿(平種無 最上 峰屋)など
主な栄養素とカロリー
甘柿100g中
カロリー:60kcal
栄養素
ビタミンC:70mg
β-カロテン当量:420µg
カリウム:170mg
栄養と健康効果
ビタミンCには風邪予防や美肌効果があります。
カリウムは、ナトリウムとのバランスをとり合って血圧を安定させます。
β-カロテンとカロテンの一種のクリプトキサンチンとリコピンが豊富で、抗酸化作用があり、発がんを抑制します。
タンニンが含まれ、アルコール分解作用、血圧の上昇を抑える効果があります。
その他
焼酎につけておくと渋柿が甘くなります。甘くなるのは、アルコールや炭酸ガスを使って処理することで、タンニンは可溶性から不溶性に変化するからです。干し柿にすると、渋みは自然にぬけます。
タンニンにはアルコール分解作用があり、利尿作用のあるカリウム、酸化還元作用のあるビタミンCとの相乗効果で、二日酔いにも効果があります。
タンニンは鉄分吸収阻害作用があるため、貧血の人は注意しましょう。